このところ,米が見直されているようですね。
農業協同組合新聞(2008.3.13)
新潟県が「R10プロジェクト」を提唱 -米粉食品の需要拡大めざす
あられ、せんべいなど米菓の製造が日本一の米どころ新潟県は、県が主導して「にいがた発・R10プロジェクト」運動を提唱している。
R10プロジェクトは「Rice Flour 10% Project」の略で、食料自給率を向上させるため、小麦粉消費量の10%以上を米粉に置きかえる国民的なプロジェクト運動を新潟から全国に呼びかけるもの。
米を中心とした「日本型食生活」の実践が叫ばれてきたものの、米の消費減に歯止めがかからず、食料自給率はむしろ低下した。米加工事業が盛んな新潟県では、県農業総合研究所食品研究センターが開発した微細製粉技術により、小麦粉とより相性のよい米粉の製粉が可能になり、いろいろな米粉食品ができるようになった。
県は小麦粉の消費量10%以上を米粉に置き換えれば、現在の食生活を大きく変えずに食料自給率の向上に貢献できるとしている。県の試算では、10%を米に置き換えた場合、食料自給率は2%上がる。輸入小麦の輸送時にかかるCO2排出量の10%の17万4000tの削減にもつながる。これは、富士箱根伊豆国立公園が1年間に吸収するCO2に当たるという。
米粉用米の数量は55万tと見込まれ、作付け面積は10万haに当たる。米を作付けすれば、耕作放棄地の縮小にもつながる。
穀物価格が上昇し、小麦製品価格が上昇を続けている今こそ、米粉食品拡大の絶好の時と、新潟県は強調している。
今朝,テレビでニュースを見ていたら,昨今の小麦粉の値上げを受けて,米の特集を放送していました。小麦製品が割高になったことで,米へ回帰する動きが見られるようになったとのことです。それだけではなく,小麦粉の代わりに米粉を使ってパンを作ろうとする動きにも注目が集まっているそうで…。
今までの米粉は小麦粉に比べて粒子がかなり粗くて,ふっくら焼き上げるパンには向かないと言われていたのですが,米どころ・新潟県の研究により,小麦粉と同様の細かい粒子の米粉を作る技術が確立したそうです。これにより,小麦粉よりさらにもちっとした食感のパンづくりが可能となったとのこと。そう言えば,ちょっと前に米粉専門の神戸のパン屋がテレビで紹介されているのを見ました。
米粉のパンって,おいしいんでしょうかね。私自身はもともとパンは好みではなくて,あまり口にしないのですが,今まで小麦のパンを食べていた人が米粉のパンを食べるようになると,食料自給率は飛躍的に上昇しますねぇ。最近の輸入食品から国産品へシフトする動きにも合致して,これからの展開が注目されます。
報道によると,大手コンビニチェーンのローソンが,米粉のパンを本格的に売り出すために,取引先のメーカーと共同で開発中とのことですので,これから劇的な変化があるのかもしれません。
パンだけでなくて,うどんにも米粉を使う動きがあるようですね。どこかのメーカーが米粉を配合したうどんを作ったという話を聞いたんですが,どこでしたっけね…。とりあえず,歯ごたえはよさそうですが,もうひとつ想像できません…。これも一般化するでしょうか。