「日本一の○○」というのはたくさんあるでしょうけれど,こういうのもあるんですね…。なかなか奥が深いようです。
読売新聞(2008年3月24日)
“日本一長い”テープカット 岩手町・大町商店街
“日本一長いテープカット”が23日、岩手町の大町商店街で行われた。商店街の街路完成を祝うイベントで、長さ1140メートルのテープに、町内外から集まった1212人がはさみを入れた。
同商店街の街路の拡幅工事が昨年12月に完成し、新たに歩道が整備されるなど、商店街通りが一新したことを祝おうと、商店街の若手有志でつくるグループ「大町ウェーブ」が中心となって企画した。同グループによると、「調べた範囲では過去のテープカットでは約1キロが最長」といい、“日本一長い”と宣言して話題集めを狙った。
この日は、整備された426メートルの街路に楕円(だえん)形を描くように、紅白のテープを張り巡らした。テープの長さは当初1050メートルの予定だったが、予想を上回る参加者が集まり、急きょ1140メートルまで延長。参加者は、持参したはさみを手に、正午のサイレンが鳴ると、「カット」のかけ声をあげて一斉にはさみを入れた。
大町ウェーブの藤沢暁宏副代表は「サイレンの音が聞こえないほどの盛り上がりだった。日本一のテープカットだったと思います」と満足そうに話していた。
まぁ,しょうもないと言えばしょうもないのかもしれませんが,こういう一見意味のないように見えることを盛り上がりに変えてしまう人々のパワーはすごいですね。少なくともこのテープカットに参加した人々が,この企画を楽しみ,地元が一つになることの意義を再確認したのなら大成功なんでしょう。
現在,アメリカの大統領選挙では,民主党の指名を受けるべく二人の候補者が激しく争っていますが,福井県の小浜市では「オバマ候補を勝手に応援する会」が発足して大いに盛り上がっていることが有名になりましたね。この応援については「政治を茶化す能天気な日本人」といったような批判もあるようですが,私はこういうのが結構好きだったりします…。
もちろん,政治色を帯びた活動ではないからこそ,これだけ全市的な盛り上がりになっているわけですが,そんな活動ができることに日本人の精神的な余裕を感じます…。オバマ氏がこの先民主党の指名を受けて,共和党のマケイン候補をも破って大統領になった場合に,日本に対する政策上の牽制となることを考慮しているとしたら,何と言うしたたかさかと思いますが,そんなことを考えての活動ではないでしょうね。まぁ「町おこし」に近いかと…。
ただ,民主党のもう一人の候補者の名前と同じ自治体名があったとしたら,これほど盛り上がったかどうかという興味はありますけど,そんな変わった名前の自治体はないですしね。それでもクリントン氏のファーストネームに似た名前の旅館が「栗きんとん」を作ったという話題は耳にしました。う~ん,こういう掛け合い漫才みたいな展開がいいですね。でも甘いものは苦手なので,小浜市のある若狭名産の「へしこ」が食べたくなってきました。そう言う私は能天気ですか…。